玉屋 大盛りカツ丼定食ー名古屋 覚王山

玉屋-カツ丼

愛知県に旅行に行った日、友達がお昼ごはんに連れて行ってくれた。
自分は良く食べる。夕飯だけで白米二合を食べる。
そのことを知っていた友達は、大盛りが有名なお店に案内してくれた。
所謂、『ドカ盛り』というやつである。

玉屋は古くからやっているお店らしく、趣のある定食屋といった外観をしている。
中にはいるとテーブル、座敷と何枚も貼られた古くなった紙にかかれたメニューが貼られている。
人気店らしく、少々昼食時から遅れていたものの、自分たち以外にもお客さんがいた。tamaya_view

壁に貼られたメニューにはカツ丼をはじめ、様々な丼物、定食、あとはうどんが並ぶ。
カレーうどんも名物らしく、カレーうどんの隣にバケツカレーうどんという想像したくないメニューもあった。
それは桶のようなものに入って出てくるらしく、そんなものが出てきても、心が折れるだけだ。

周りを観察すると、大盛りというワードはこの店ではあまり聞かれない。
小盛りでというのもちまちまある。
知っているのだ。危険だと。地雷だと。
この店では大盛りというワードは挑戦者のみに許されているのだと。

自分たちは自分を含む男2人、それ以外に女が2人。
自分でない方の男はカレーうどんの普通盛り、女はそれぞれつけきしめんの小盛り、鳥丼の小盛りを頼んでいた。

最初にカレーうどんがくる。
かなりの量で、とろみの強いカレー風味のあんかけうどんと言った様子のうどんだ。
食べていないので、味については書けない。
それから小盛りがそれぞれやってくる。
これは、、小なのか?
普通盛りではないのか?
と疑うほどの量が、それぞれの器に盛られている。
丼を頼んだ子は、食べ切れず、残した。

カツ丼定食の大盛りは、遅れてやってきた。
定食だけあって、豆腐の入った赤出汁の汁物、おかずがついている。
おかずは千切りのキャベツと、ポテトサラダ、この日の日替わりの鳥のささみの唐揚げ。
あと漬物が少々。
ご飯とカツは別々にやってきた。
ご飯は器にこんもりとカチ盛られている。ギチギチと、これでもかと押し込まれ、丸く丸く形作られた白米は、そこにかけられたカツ丼のタレを最深部までは到達させない。
別皿のカツは大きく、そして厚い。

一口、カツを口にする。
口の中でサクッと音がする。

美味い。

タレでぐちゃぐちゃになっていない。
味も、違うことなく美味しいカツ丼の味だ。
卵と甘いタレ、カツ、それぞれは絶妙に美味しく交差している。
にもかかわらず、それらでさえ打ち消してあまりある量。
一体、ご飯をどう食べ進めたら良いのか、わからない。
仕方ないのでケーキのように上からみて四分割し、エリア毎に攻略して行く。
ご飯、カツ、味噌汁、漬物。
漬物がすぐになくなる。
甘いカツが残る。
ご飯はまだ、先が見えない。
今すぐ、七味唐辛子をかけたい。
でもいまかけたら、負けだ。
もうあとがなくなる。
必死の思いで食べ進める。
はっきり言っておかずは邪魔だ。そんな余裕はない。
未だ嘗て、ご飯を食べに行って残したことはないが、今回はそういう訳にはいかない。

別格。
別次元の量。

美味しいとか、美味しくないとか、そんな世迷いごとは、ここにはない。
食べれるか、食べれないか。

残り半分、残り四分の一。
ここら辺で一味をかける。
一口いれる。
もう、胃は受け付けてない。
胃の弁が開かず、戻しそうになるのをこらえる。

スピード。
とにかく早く、早く。

吐きそうになるのを堪え、鉛のように重たい最後の一口をいに押し込む。

もう無理だ、と思う。
ポテトサラダは女が食べた。
ささみの唐揚げは三つ、きしめんの女と男が食べた。
自分も食べた。残したくない。
なるほど、なにもかけなくて良い味付けになっている。おいしいものだと思う。
キャベツは切り捨て、だってもう無理なんだ!

代金はおよそ1200円。

帰り道に隣のコンビニに寄り、シャーベットを買って食べる。

サービスとは何か。
それが頭の中でずっとぐるぐる回っていた。tamaya_map